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●2005, NO.8

情報源:アン・シュワルツ 2004年6月 掲載日2005.8.12
民間非営利団体『ニューヨーカーズ・フォー・パーク』が発行した2度目の年次「レポートカード」によれば、約4分の1の公園は格下げ傾向が続いているものの、ニューヨーク市内の近隣公園の状態は全般的に、少しだけではあるが改善されている。昨年同様、最下位に近い公園は市の外縁部に位置し、上位10個の内の4つは、マンハッタンにある公園が選ばれている。2003年には“A”ないし“B”の格付けを取得した公園の比率は43%に留まっていたが、今年はその比率がわずかではあるが、半分(50%)以上になったのは朗報といえる。さらに、公園局が民間投資の勧誘に注力した、運動場、園内通路、休憩所などのエリアについては、昨年同様の好成績を収めている。
『ニューヨーカーズ・フォー・パーク』の調査によると、個々の公園が取得する格付けは、どれだけ最近維持管理作業員が訪れ、どれだけ注意深くその作業を行ったかということに、大きく影響を受けることがわかってきた。公園局では、各公園に常駐させるだけの作業員数がいないため、彼らは順番に回らざるをえないのが現状である。また彼らは、州や連邦政府が運営する職業訓練プログラムの参加者であり、必ずしも配管、園芸、芝生管理などの知識を持った公園管理の専門家ではない。「公園管理手法には一貫性がない。各公園に常駐の管理者を配置することができれば、これは著しく改善されるだろう。」と語るのは、『ニューヨーカーズ・フォー・パーク』の代表を務めるクリスチャン・ディパレルモ氏である。彼はこう続ける。
「2年間だけでトレンドを判断することはできないが、いまだに半数近くの公園が“C”または、それより低い格付けしか取れていない。ニューヨークは、芸術、金融、法律などの分野において“C”の格付けをされるような都市ではない。公園に関しては、我々は“C”という格付けを受け入れようとしているかのようにも見える。そして“C”を受け入れてしまうことは、コミュニティーとしても落第生であることと同じであるように思える。」
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