雨水を樽やタンクに貯めて再利用することも雨水管理の一部であるがすべてではない。特に、低影響開発の場合、それは統合的雨水管理と定義されるとおり、多層的な雨水の管理が求められる。下にレインチェーンと呼ばれる模式図を提示する。 … 続きを読む 雨水管理:雨のつながりをデザインする →
ゼリプランツとは乾燥、乾湿の極端な状況、湿潤、いずれかの状態に適応する植物で、活着後には手間いらずな植物を指している。水保全を推進するためには、空間の中で上手くゼリプランツを活用していかなければならない。JXDAはゼリプランツの中から、雨の庭TMを中心とした低影響開発にて用いるのに最適な品種をRain Garden Plantsとして定め、その使用を推奨している。
※JXDAはこのたび、JXDA認定ゼリプランツの名称をRain Garden Plantsに改めました ※2017.7.13修正。
ゼリプランツにはグラウンドカバーから草本類、低木、樹木までゼリプランツにはさまざまな種類がある。
- グラウンドカバー:地面を覆う目的で植えられるもので、草丈は比較的低い。地被植物とも呼ばれる。水保全の観点からみたグラウンドカバーの利点は、地面を覆うことで地面からの水の蒸発を減らすことである。
- 草本類:グラウンドカバー同様乾燥防止の効果があるが、季節の色や趣を添えるという点で植栽計画の主役になりやすい。このため実と益を兼ね備えた種類と言える。
- 低木:乾燥防止、土壌の安定など水保全の観点からみた低木の利点は、グラウンドカバーのそれと同じであるが、さらに遮蔽機能、高低差を付けたい、管理をしやすいなどの他の側面からみた利点があり、それらが必要な際にはグラウンドカバーではなく低木が植えられる。
- 樹木:緑陰木を敷地に1本植えることで敷地に影ができ、その地表からの蒸発は他と比べると少なくなる。1本植えることで敷地の環境はそれ以前と大きく変わることから、水保全に大きな役目を果たす。
※2017.7.13修正:植栽設計の資料を独立した新記事として分離。
1987年にプリンスジョージ大学(メリーランド州)が、雨水管理実践として低影響開発を始めた。しかしこの効果、特にバイオレメディエーションと呼ばれる生物浄化による汚染物質摘出効率を量化できる情報は、現時点では足りない。
なぜならば、制御すべき要因が多数あることに加え、雨水の流入や流出を測定する論理計算、バイオレメディエーションによる汚染削減や除去速度を確認する実験の数などが、いまだ足りないからである。バイオレメディエーションによる除去速度については大学のランドスケープ研究室あるいは微生物研究室が行っており、また、フィールド・データを償うために設計基準も存在する。これは、ろ過や吸着の可能性を増加させるために土壌の深さを深くすることを強調している。が、まだ確実なものはない。
-元記事:2008.12月投稿 本サイト再掲2016.5月-
● 雨の庭™ 雨の庭の設計基準、メンテナンスなどについて ● 雨水処理システムのための設計基準の再考2 2010.05.12 本資料は、2010年4月16日に東京で開催された低影響開発会議〜序章〜にて配布さ … 続きを読む 過去の会員用pdf(~2010) →
自然がインフラでもあるという考え方は目新しいものではないが、それは今や、より広範囲な人々に真実であると理解されている。自然は、洪水や過度の熱から社会を保護し、人間と環境の健康を支えている空気や水の質を向上させるのに役立つなど、地域社会に重要なサービスを提供するために利用することができる。そのようにして、自然が人間によって一つのインフラストラクチャー(基盤システム)として使われる場合、それは「グリーンインフラストラクチャ―」と呼ばれている。
記事協力:EPA
日本ゼリスケープデザイン研究協会は水保全のランドスケープを推進する特定非営利活動法人です。
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