グリーンインフラストラクチャー(グリーンインフラ)が持つ素晴らしい長所の1つは、それが「生きている」構造物だということである。この生きている緑の構造物は、大気や水の汚染を吸収し、建物を日陰にし、冷却し、地域の生物多様性を高める力も持っている。
グリーンウォールという垂直な壁面緑化もグリーンインフラの胃一つである。メルボルンでの研究では、わずか数分で空気中の95%の微粒子を除去し、さらには室内の空気への湿潤効果(加湿)や冷却効果、騒音を吸収することが実証されている。
グリーンウォールの応用例は幅広い。さまざまな規模やさまざまな環境での利用が可能と考えられている。例えば、小規模農場の建設や食糧生産工場の建設にも使用できる。グリーンストラクチャーは生物多様性にも貢献する。適切な計画設計を経ることで、蜂のような有益な野生生物の様々な種類を引き付けることができるからである。
ところで、生物多様性、生物多様性と唱えられるが、重要なのだろうか。実は、生物多様性は人間の健康の向上においても一定の役割を果たしている。
世界保健機関(WHO)によると、地域における生物多様性の喪失は人間の健康に直接的な影響を及ぼす可能性があるという。繁栄している生態系は、例えば、食品や薬草の生産にとって不可欠なものである。
生物多様性がなければ、生態系も不均衡になり、他の種を犠牲にしていくつかの種が増殖する可能性がある。これは場合によっては感染症の流行につながることさえある。
生物多様性は普段はあまり目につきにくいかもしれない。しかし、特に建物密集地域に住んでいる人々にとっては、健康と幸福に重大な影響を及ぼす可能性がある。人工的な環境では、生物多様性が不足していることが多く、一方で、グリーンインフラは、建物と植物との間の相互作用を作り出すものである。
例えば、グリーンウォールに特定の植物を組み込むことで、在来種や希少種の鳥類を誘うことができる。この例としては、鳥の餌となる昆虫を誘引する植物、または種子や蜜を食物とする鳥を誘引する植物などが挙げられる。
グリーンウォールはまた、受粉用のミツバチや望ましくない害虫を食べるカブトムシなどの有益な昆虫を引き付けることもできる。
グリーンウォールをはじめとするグリーンインフラは都市の生物多様性に貢献するのである。
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