年間で2,600 km3の水が現在、世界中で農業に消費されている。将来的には、年間4,000km3に増加すると予測されている。
ちなみに農業大国フランスの農業用水の消費は、この10%を占めている。フランスの場合はトイレに電源を供給したり、車を洗い流したり、道路清掃するなどの特定の公共事業がさかんで、飲料水の必要としていないのでこの数字である。
次に、日本の水消費量の実績(取水量ベース)を見てみる。平成22年の日本の年間水消費は全体で約80km3であり、うち農業用水は約54.4km3であった。その量は1975年の57km3から小幅の増減を繰り返し、2010年には54.4km3に推移しているが、大きな変化はない。日本の水消費量は世界から見れば割合的に少ないものの、大部分が農業に消費されていることが分かる。(公益事業や消・流雪などのために使用された水量は含まない)
農業による水の消費
世界で年間一人あたりの水資源埋蔵量は2010年の時点で6,600 m3であった。しかし、2025年には4,800 m3になると予測されている。1995年には15,000 m3 も残っていた。水資源埋蔵量が年間一人あたり1,700 m3 まで低下すると、水資源が枯渇するリスクが発生する。
世界の水消費の進化
農業は世界的にも水消費量が倍増している。それゆえ、水へのアクセスの不均衡さも増大しており、今後水が手に入らずに苦しむ人々が出る可能性が高い。
人類は、有史以来1960年までに約2,000km3の水を摂取した(現在はそれから2000年までの間に、すでに4,000km3の水を消費している)。
人類の水需要を満たすためには2080年までにさらに2倍の水を汲み上げなければならない。2080年の水消費量は、7,000〜10,000km3になると推定される。
この消費する水の半分以上が農地の灌漑に使用される。水需要が大幅に増加するアフリカとインドでは、水の利用可能性と水へのアクセスが低下すると予測される。
地球上の淡水
地球上に海水と淡水はどれくらいあるのか?
1キロの肉を生産するには15,000リットルの水が必要である。綿のシャツを1キロ生産するには7,000 リットルの水が必要で、米1キロを生産する場合は、2,000リットルの水が必要である。
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