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低影響開発とは、Low Impact Developmentの訳語である。頭文字をとってリッド(L.I.D)とも呼ぶ。これは、自然に与える影響を最小限にしようとする開発のことを指すが、具体的には、統合的な雨水管理を指している。言い換えると、降雨源である現場(敷地)での多機能的な雨水管理である。つまり、開発において雨水がそれほど重要なファクターになったということを意味する。
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雨の庭の役割:土壌と水質の除染
JXDAでは、雨の庭におけるシステムから土壌汚染までに関する情報を提供しています。
例えば、雨の庭における植物による除染として、土壌中の放射性セシウムを吸い上げるとされるヒマワリと、種子が雑穀となるアマラサスを畑で栽培し、吸収効果を検証する実験が開始されようとしています。また、表面の土と水をかき混ぜた泥水を用い、セシウムを吸着する材料としてゼオライト(JXDAでは特殊サンド:砂)などで浄化作用を起こすなど、農林水産省は実験に踏み出しました。JXDAはこれらの問題を含め、2003年からHP上で土壌、水質汚染の除菌と除染に関して情報を提供してきました。その中で、農地、あるいは公共施設のグランド(学校や幼稚園)を含め、個人の庭、公園においても活用できる、低影響開発の提言をしています。これらのシステムにおける植物の使用実践など50以上におよび、浄化には植物の使用が可能であることから、雨に庭のシステムを取り上げています。下記に記されたものは雨の庭においてのシステムの一例です。
機能的ランドスケープ:雨の庭(バイオレメディエーション作用を持つもの)
・バイオスウェイルBioswale (生物湿地・バイオ湿地・ 低湿地)
・バイオレテンションBioretention(バイオ貯留池・生物滞留池)
バイオレメデーションとは生物浄化である
バイオレメデーションとは、生物的システムを使って浄化をする装置である。様々な野草、草花、潅木、樹木などを用いてつくることができる。その目的は、蒸発散を促進し、土壌の多孔量を保全し、生物学的活性を促進し、土壌や植物への汚染物質の取込みを促進するために設置する。つまり、多くの不浸透性の地域による流出が、バイオレメディエーション装置へと導かれ、そこで、水処理を草木、マルチ、土壤環境が行い、雨水を水循環に積極的に載せる・・・ということが実現するのである。
この装置は、場所を限らずに、土地開発計画の全体にわたって、水源近くの表面流出を遮断するように戦略的に配置される。また、多くの場合、水質衛生の要素を提供するように立案されている。
さらに最近の調査では、流出の量制御を達することができることを示している。そして、このバイオ処理方式は、(浸透、濾過、浄化について)同程度の効果が期待できる人工の装置や材料と異なり、ランドスケープ(造園)を美的に満足させるという追加利点も持っている。
廃水処理の知識や文献調査によって土壤や植物が水を利用して、汚染物質をろ過する作用があることも認められている。
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低影響開発のキー戦略
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リッドの実践的手法
植物の保存・群生・散在
開発敷地内の既存植物の中で、重要な役割を果たすと思われる植物は、保全または安全な場所に移植する。降雨を植栽の場所に導き、植物が利用できるようにすることが、一般に、最も効率的で最も効果的な雨水管理の方法である。群生させ、かつ、それを散在させた植栽エリアは、低影響開発による敷地内雨水管理の実現にとって重要である。
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- ・降雨流出削減実践の分類とその説明

- ・生物多様性交流フェア出展のお知らせ
- ・環境新聞社 連載記事の補足資料
- ・BMP&低影響開発(LID)のアメリカ・グリーンシティの格付け
- ・報告書(持続可能な敷地イニシアチブ)
- ・LIDの概要などPDFファイルのリスト
- ・LID国際会議2008のお知らせ(英文)

- ・低影響開発における都市+住宅の雨の庭
- ・低影響開発とは何か
- ・なぜリッドが必要なのか
- ・ランドスケープにおけるLIDの意味
- ・低影響開発のキー戦略
- ・リッドの実践的手法
- ・低影響開発の仕組み

- ・ワシントン州の事例
- ・リッドの事例:ペンスウッドビレッジ

- ・ランドスケープ的バイオレメディエーションの研究
- ・リッドのバイオ処理機能
- ・ バイオレテンションの設計指針
- ・バイオレテンションによる都市緑化
- ・バイオレテンション技術の流域に対する利益
- ・表面流出量とタイミング

- ・ 関連コラムのリスト(一覧)


