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| バーミキュライト鉱山は、地表で、他の鉱物からのバーミキュライト鉱石の分離や、次にいくつかの基礎的な粒径へとふるわれ分類されるという操業が行われる。世界の様々な地域で見つかっており、主要な商用鉱山は、オーストラリア、ブラジル、中国、ケニヤ、南アフリカ、アメリカとジンバブエにある。現在アメリカ産は、EPAなどの管理下にあり、アスベストの危険は取り除かれている。注意をすべきは、他の国から産出されるバーミキュライトはどのような状況にあるのか、わからないことで、JXDAでも分かり次第取り上げるが、どなたか情報をお持ちの方はご一報をお願いしたい。 |
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バーミキュライトはどのように利用されているか?
バーミキュライトは80年以上の間、さまざまな産業界で使われてきた。膨張したバーミキュライトは、軽く、すぐれた耐火性、吸収性のある無臭の素材で、こうした特性のために、屋根裏断熱材、包装材とガーデン製品などを含む多くの製品が作られ、主に、建造物、農業、園芸、産業市場で利用されている。
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一般的な用途 |
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梱包材 軽量骨材 土壌改良材 アスベストの代替品 吸収材 防火材 |
| 特定の用途 |
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建築 防音仕上材 石膏プラスター 気硬性バインダーボード ロフト断熱材 |
| 農業 飼料 殺虫剤 種子カプセル用材 充填材 土壌改良材 肥料 ブロック用混合土 種子発芽 水耕法 実生苗用のウエッジ混合土 組織培養 堆肥 鉢用混合土 抜根作業 など |
| 産業 吸収性梱包材 断熱材およびブロック ブレーキパッドおよびブレーキシュー 断熱材―高低温 キャスタブル など |
2005年5月NYタイムズ
最近バーミキュライトにアスベスト汚染物質が含まれているという記事が発表されているが、これはリビーモンタナ鉱山に特定の話である。リビー鉱床には、Biotite(黒雲母ーケイ酸塩鉱物)とDiospide(透輝石)が存在しているというのが、その理由である。何百万年の時を経て、Biotiteはバーミキュライトに変化し、Diospideはアスベストに変化する。
この問題は、70年代後半ごろに報じられている。鉱山の所有企業であったW.R.Graceは鉱山を閉鎖し、ほとんどの訴訟も結審している。リビー鉱山のアスベスト含有問題が表面化してから、アメリカのバーミキュライト業界は、アスベスト含有がなく安全であることの確認検査を慎重に行っている。
注)
黒雲母:ケイ酸塩鉱物。多くは花崗岩中に含まれる。耐火性が強く、電気の絶縁に用いる。
透輝石:カルシウム、マグネシウムを主とする輝石。超塩基性岩や石灰質岩石起源の変成岩にしばしば含まれる。
リビー鉱山:バーミキュライトは1881年にモンタナ市リビーで金の鉱山労働者によって発見され、1919年にエドワード・アレイがそのユニークな特性を発見した。
1920年代にZonolite会社がバーミキュライト鉱業を形成して、操業を開始し、1963年にW.R.Grace社がZonoliteより鉱業操作権を買った。操業中、ここは世界の供給の80%をまかなっていたともいわれ、全米でも70%以上を占めていた。バーミキュライトは絶縁体と土壌改良材として使われていた。やがてこの鉱山で採掘されるバーミキュライトがアスベストに汚染されていることがわかり、鉱山労働者と周辺住民の多数死亡が明らかになるにつれ全米にパニックが広がり、鉱山は1990年に閉山した。1999年よりEPA(地域8)は、リビーの大気汚染監視、土壌サンプリングとクリーン、鉱夫とその家族の健康モニタリングなどの活動を地域と密接に行っている。
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