雨水管理とLEED

IMG_2080屋根に降った雨は樋を滑り落ち、歩道から外へと流れ出す。道路の傾斜に沿って水は流れ、他の屋根から噴出した雨水とともに雨水管や下水管へと流れ込む。その途中で、道路にあった汚れや油、ごみは、雨水によって掃除されて下水管へと押し流される。そして管を通り、近くの水路か湖へ雨と共に吐き出される。その間に事業主は、潅水用の水道代やエアコンの電気代を含む高額な光熱費を支払っている。短時間の豪雨の間に、このシナリオが何千という道路で繰り返されているのである。

 

もし我々が小さな部分であっても変えることができるならば――例えば雨水を敷地内で維持することができるようにしたならば、どうであろうか? 事業主に、光熱費の請求書なんて破ってしまえといえるだろうか? そして、もし我々がこの方法をコミュニティにある各オフィスビルや住居にまで拡大して当てはめることができるとしたら、どうなのであろうか?

 

LEEDの誕生

 

グリーンビルディングというコンセプトの提唱者は、このシナリオは我々の手の届くところにあると言う。 持続可能な開発の利用によってコミュニティは、「管の末端」構造物から敷地内での処理まで、雨水を管理することができるようになった。費用は多くの場合、より安く、また、結果はより安全でより清潔な環境となる。いくつかの要因が雨水管理におけるこのパラダイム・シフトを動かしている。国家汚染物質排出防止システム(NATIONAL POLLUTANT DISCHARGE ELIMINATION SYSTEM(NPDES)のフェーズ2規定に合致させることは、多くのコミュニティに対して、雨水の流れを従来と異なる方法で導くことを研究することを強いた。利用可能な土地の減少と水質の低下は、住民にこれらの価値のある資源を利用する改善策を考慮させるようになった。 しかし、予算は現状の範囲での処理が求められ、また、市単位では多くのプロジェクトに費やせる長期資金の量は減っている。したがって、一群の技術と方法論がNPDESの規則に対応し、かつ調節池や処理場に土地を割くことなしに水質を向上させることができるのならば、人々がそれらの利用を考慮するのに自発的にならないはずはない。

 

持続可能な開発は複数の名称で呼ばれ、また、実際複数の方法がある。全米緑の建築審議会(全米グリーンビルディング審議会:USGBC:US GREEN BUILDIGN COUNCIL)は、環境の健全性を評価する基準を導入した。USGBCは別々の産業の指導者からなる国内の団体で、LEED(LEADERSHIP IN ENERGY AND ENVIRONMENTAL DESIGN)という環境性能評価制度(認証資格)、グリーンビルディングの格付制度を編纂した。この格付と認証システムは、持続可能な開発ならば満たしていなければならない特定の指標の概略を定めたもので、申請された建物はいくつかのカテゴリーで(基準を満たせば)それぞれのポイントを得られるようになっている。雨水の部門でLEEDのビルディングと認定されるには、汚染物質の量を制限し流出率と流出量を管理しなければならない。

 

LEEDの基準にあわせるために用いられる技術は、屋上緑化や雨の庭を組み込むこと、低湿地や湿地を構築すること、透水性アスファルトで駐車場を舗装すること、灌水としての雨水の再使用をすることなどである。 公害ではなく資源としての観点から雨水を考えるには最新の展望が必要であり、このLEEDというコンセプトは新規設計や新規施工ならびに開発地域の改装や埋め立てにおいても利用することができる。