小出兼久が選ぶランドスケープアーキテクトが読むべき本 (2)

*翻訳書がある場合は英文タイトルに続いて『』内にて示しています。カッコ内の和文はこちらでつけた日本語訳です。参考下さい。

 

Health and Community Design
Lawrence D. Frank
(健康と地域社会のデザイン)

 

本書は、人工的な環境が身体活動を助長するか否かについて都市の形態と公衆衛生との関連を調べる一連の研究から集められた洞察をもとに、包括的な考察を述べている。

 

 

HUMAN ECOLOGY
-Following Nature’s Lead Frederick Steiner

(人間生態学 -自然界の先導に従うこと)

 

人間生態学は、人間と環境との相互関係を研究する新興の分野である。それは、生物学、社会学、人類学、地理学、工学、建築学、ランドスケープアーキテクチャー、都市計画、環境保全などからの洞察を引き起こす。人間生態学の膨大な文献が、このアプローチを強調する。フレデリック・スタイナーは様々な仕事(時々基準からはずれたものもあるが)を総合し、組織化された装置としてヒエラルキーを使うことで、如何に人間の相互作用が生態学的関係としてよく理解されているかについて、実例で説明する学者である。

 

 

Sustainable Landsacpe Construction A Guide to Green Building Outdoors
J. William Thompson, Kim Sorvig
(持続可能な造園施工 :グリーンビルディングアウトドアガイド)

 

本書は、全ての人工的なランドスケープを環境的に再評価し、より持続可能な施工、デザイン、メンテナンスを実現する実践的なプロの選択肢を提供する。明確なコンセプトと類を見ない緑の仕事が詰められた実践と関心の胸躍る書である。

 

 

Green Infrastructure:
Linking Landscapes and Communities

Mark A. Benedict, Edward T. McMaho

(グリーンインフラストラクチャー:ランドスケープと地域社会を関連づける)

 

本書は、全米中から引き出された実例とともに、効率の良い土地保全を推進するものである。例えば、自然の大地あるいは自然を回復した大地を護り管理するために、大規模な考えと計画、保護策、管理策などの統合された行動が示される。個々の地域から多州にわたる地域まで、本書は、我々おのおのが自然と自身のためにどのようにランドスケープを利用してきたか、または、どのように利用するべきかを決定するための手助けとなろう。

 

 

Skinny Streets and Green Neighborhoods
Design for Environment and Community

Cynthia Girling, Ronald Kellett

(やせこけた通りと緑の近隣地区環境とコミュニティのためのデザイン)

 

都市は、前例のない速度で成長している。そのほとんどが田舎にスプロールし続けている。中にはやっと今、車両からの大気汚染を制御し、都市の表面流出水から汚染物質を削減し、断片化された都市の生態系を修復しようとする政策を採用する都市がある。良い都市のデザインと環境に優しいデザインとは、健全なコミュニティを作成するために近隣地区のレベルで一致させることができるのだろうか?

 

本書においてシンシア・ガーリングとロナルド・ケレットによって提示された戦略は、都市計画にオープンスペースの計画と都市の生態系を一緒に現代的な考え方で織り込む方法を示している。今日のプランナー、建築家、エンジニア、および開発者のためのガイドである。

 

 

The Protected Landscape Approach
Linking Nature, Culture and Community

Michael Beresford, Jessica Brown, Nora Mitchell
(ランドスケープ保全の手法:自然と文化、地域社会を関連づけること)

 

世界の文化的ランドスケープの多くを作り出した従来の土地使用のパターンは生物多様性に貢献し、生態学的なプロセスをサポートし、重要な環境保護事業を提供し、数世紀にわたって持続可能なことが分かっている。保全されたランドスケープは、土地と資源の持続可能な利用法の生きたモデルとして役に立っており、持続可能な発展に対する教訓も提供することができる。この本はこれらのランドスケープや人々と土地という重要な関係を保全するための多様な戦略についての事例を提示する。

 

 

Cities in Civilization
Peter Hall,February, 2001

 

本書は、歴史を通して個々の都市の事例研究を含みながら、文明化された都市で人類の芸術、哲学、科学などの技術的才能を促進する際の都市の役割を調べるものである。この本は、古代ギリシャからシリコン・バレーまで黄金の「都市」世代の詳細でいっぱいで、人間性を形作って具体化する都市のパワーに対する賛辞でもある。

 

 

Seduction of Place: The City in the Twenty-First Century
by Joseph Rykwert, September, 2000
(場所の誘惑: 21世紀の都市)

著者は、我々の時代で最も尊敬される建築歴史家の1人で、その彼が、我々は自分たちが必要な都市を実現しているか否か、また、理想の都市を造るために我々にできることは何か、という問題に取り組んだ本である。

 

 

The New Geography:How the Digital Revolution Is Reshaping the American Landscape
Joel Kotkin, November, 2000
(新地理学: デジタル革命は、どのようにアメリカのランドスケープを作り直しているか)

 

ジョエル・コトキンは、社会で技術の役割が大きくなるほど都市の役割は減少するという考えを拒絶している。その代わりに彼は、都市は使われるうちに変化が起こり、ルネッサンス期のヨーロッパの大都市と同じように、我々の産業や商業センターが知的で文化的なセンターへと変わることを主張する。今日皆が知っているコトキンの「場所」の新しい重要性に対する考えと都市の死を予言した考えは、テキスト中に提示されている。

 

 

The Regional City: Planning For The End Of Sprawl
Peter Calthorpe & William Fulton,January, 2001
(地域都市: スプロール現象終焉 のための計画 )

 

都市計画の分野で最も革新的な思想家である2人が、地域の社会政策や経済政策だけでなく、身体デザインのシナリオを使うことによってアメリカ合衆国の首都圏は賢く発展し、スプロール現象と不公平を解決することができるとして、その方法とその新しい展望について述べている。

 

 

Charter of the New Urbanism
by Michael Leccese, Kathleen McCormick, Robert Davis, and Shelley R. Poticha, February, 2000
(ニューアーバニズム新たなる都心回帰の許可証 )

 

繁栄する都心の計画-新しい都市化評議会に基づくサンフランシスコは、存続可能な地区を奨励し、自然環境を保全し、今までの建築上の遺産を維持するという現代デザインを先導する力である。本書は、ニューアーバニズムを実践する国際的に活躍するプランナー、建築家、及び他の専門家の作品を紹介するものである。

 

 

Comeback Cities: A Blueprint for Urban Neighborhood Revival
by Paul S. Grogan and Tony Proscio,September, 2000
(回復都市:都市の居住区復活のための青写真)

 

都市の詳細。アメリカの都心部は、どうやって、そして、なぜ、わずか10年前に増加する犯罪と社会不安の悩みから回復し始めたのか。

 

 

How Cities Work:Suburbs, Sprawl, and the Roads Not Taken
by Alex Marshall,January 2001
(都市はいかに機能するか: 郊外、スプロール現象ととられなかった道)

 

都市はまだ機能しているのだろうか? 都市はどのようにして分譲地や巨大な高速道路、駐車場に囲まれた大きい箱のようなスーパーストアなどが無計画に広がる集落へとなってしまったのだろうか? 特に、なぜ生きた社会という感じがしないのだろうか? 著者のアレックス・マーシャルは、都市を機能させるものは何かという問題に精力的で取り組み、読みやすい本に仕上げた。

 

Cities Back from the Edge: New Life for Downtown
by Roberta Brandes Gratz and Norman Mintz ,February 2000
(周辺から回帰する都市:都心に向かう新しい生活)

 

減少と衰退の数十年を経て、アメリカの都心部が息を吹き返し始めた。しかし今もなお、莫大な公共投資にもかかわらず、再起できずに苦しみ続ける都心もある。著者たちは、彼らが直接見た全米での都心変遷に基づいて、パスコーからソーホーやワシントンまで、あるいは、マンスフィールドからオハイオ、ロサンゼルスまでを引き合いに、都市回復の物語を詳述する。

 

 

Conservation across borders
Biodiversity in an Interdependent World

by Charles C. Chester
(境界を越えた環境保全 相互依存の世界における生物多様性)

 

天然資源保護論者は昔から、保全の政治的な境界は自然の境界とめったに一致しないことを知っていた。本書は、初期の「平和公園」の設立から大陸式の遊走性通路の意味まで、生物多様性を保護する広範囲にわたるトランスボーダーメカニズムが公共分野でも私有の分野でも天然資源保護論者によって確立されたことを教えてくれる。

 

 

A Practitioner’s Guide To Freshwater Biodiversity Conservation
Nicole Silk, Kristine Ciruna
(淡水生物多様性保全の実践者のガイド)

 

本書は、世界中の淡水生態系で生物多様性を保全することに従事する人々と専門家の知識と経験をまとめ、読者がこの世界的な難題を理解する手助けとしている。さらに、新しい保全イニシアティブを確立するか、既存のイニシアティブの効果を改善するために使用する特定の戦略と提案も管理者に対して提供している。

 

 

Nature-Friendly Communities Habitat Protection and Land Use Planning
Chris Duerksen, Cara Snyder
(自然に優しい地域社会 生息地回復と土地利用計画)

 

この本は、アメリカの発展する地域社会の中で生物多様性と自然を保護することに成功した事例についてまとめた、信頼できる面白い概要書である。

 

 

Intown Living A different
American Dream

Ann Breen, Dick Rigby
(都会に住む 今までと異なるアメリカンドリーム)

 

アメリカの都市は自暴自棄の数十年を経て、今ルネッサンスを経験している。新世代は、より大きな刺激と多様性を探し求め、若い人の多くは、従来のおきまりの郊外分譲地を申し込むよりも、にぎやかな都市環境の中に家庭をかまえようとしている。これはまさに新しいアメリカンドリームである。

 

 

Global Environmental Governance Foundations of Contemporary Environmental Studies
James Gustave Speth
(地球規模の環境管理現代環境研究の基礎)

 

本書は、国家、非政府組織、科学者と多国籍企業からなる共同体が、最近の数10年の間に、大規模な環境問題を解決する助けとするべく、どのようにして数々の空前の法律と機関を作ったかということを伝えている。

 

 

From Walden To Wall Street Frontiers of Conservation Finance
James N. Levitt
(ウォールデンからウォール街まで 環境保全金融という新領域)

 

保全金融分野での新制度がないために、気力をくじくような資金提供不足が、持続可能な資源、水、野生生物生息地、レクリエーション施設を提供するアメリカのランドスケープシステムを守ろうとする天然資源保護論者を襲っている。専門家は、次の40年に渡って、年間平均19億ドル~77億ドル以上の資金不足を見積もっている。環境を保全しようとする地域社会は、この桁外れの不足を満たすような新しい資金調達の方法を考えつくことができるだろうか? いずれの人間や金融資源が、我々に、重要な土地保全需要へ資金を供給することを認めるのだろうか?