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重粘土の土壌もし土壌が重粘土の土壌ならば、排水が悪い。例えば、地表から水がなかなか中に浸透しないときは、重粘土の土壌が疑われるが、こうした土壌では、表面に少しでも傾斜があれば、地表の水はそちらに流れていってしまう。また、南または西向きの場所の表土が重粘土の場合は、乾燥するのが早く、地表に縮みやひび割れが見られ、常習的な水やりが必要となる。極端な粘土質土壌では酸素濃度が低く、植物の生育に向いていない。乾燥にかなり耐える植物は、水の少ない環境には耐えるが、酸素の少ない土壌に耐える植物はない。従って、重粘土の土壌は改良が必要で、粘土質の土壌も程度によっては、改良が必要である。植栽に先だって、堆肥などの有機土壌改良材を加えながら土壌をよく整えるほど、植物がよく育つ。 もし下層土の排水の改良が実現不可能な重粘土の場合、排水のよいローム質の客土でバーム(マウンド)を作り、そこに樹木や低木を植えるのが最も良い植え方である。このとき、バームは少なくとも60cmの高さが必要である。 また、この手法は、排水のよい土壌を好む樹木にも有効である。
北側の土地では、陰に耐える植物を選ぶ。北側では、日向に向く種類よりも選択肢が少なくなる。植物の多くは、日当たりのよい露出面で最も生長するからである。日陰に耐える植物は、日向の植物よりも多くの水を必要とするが、ウッドチップのような有機マルチを使うことで、多少相殺できる。
では、どのように選んだらよいのであろうか。 樹木は、灌水されている芝生から離して植えるようにする。
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植物名
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学名
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樹高
m |
幅
m |
コメント
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オオキレハカエデ
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Acer grandidentatum
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7.5-9
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6-7.5
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生長は遅い。秋に赤黄色になる |
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ニワウルシ
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Ailanthus altissima
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12-15
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10-12
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赤い実と葉の形状、紅葉が魅力的である |
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ハナキササゲ
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Catalpa speciosa
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12-15
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6-9
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初夏に白く目立つ花をつけ、秋に葉巻の様な鞘をつける |
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エノキ
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Celtis occidentalis
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7.5-13
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9-12
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直立性で、花瓶型の樹形となる。樹皮はコルクのようで魅力的である |
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ビロウドトネリコ
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Fraxinus pennsylvanica
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12-13
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10-12
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光沢のある暗緑色の葉をつける |
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トゲナシアメリカサイカチ
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Gleditsia triancanthos inermis
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9-18
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7.5-15
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数種類の品種が手に入る。灌漑をしない敷地では、'サンバースト'は避ける |
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ケンタッキーコーヒーツリー
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Gymnocladus dioicus
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15-21
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10-15
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生長は遅い。雌の木は厚い鞘をつけ、雄の木につく花には芳香がある |
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コロラドビャクシン
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Juniperus scopulorum
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7.5-9
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4.5-6
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多くの変種が利用できる |
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モクゲンジ
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Koelreuteria paniculata
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6-10
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3-7.5
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7月に黄色の花つけ、晩夏にランタンのような鞘をつける。塩類に耐性がある |
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ヒッコリーマツ
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Pinus aristata
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4.5-12
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4.5-7.5
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暗緑色の葉をつける。良い排水が必要 |
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ピニョンマツ
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Pinus edulis
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4.5-7.5
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4.5-6
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排水がよくなければならない |
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ポンデローサマツ
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Pinus ponderosa
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13-15
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10-12
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排水がよくなければならない |
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シラカシ
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Quercus macrocarpa
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21-24
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15-24
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品があり、長命で、アルカリ性土壌にも適応する |
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ニセアカシア
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Robinia neomexicana
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3-6
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3-6
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6月に香りのあるピンクの花をつける。根から萌芽し、たいてい叢状になる |
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エンジュ
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Sophora japonica
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12-18
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13.5-21
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アルカリ性土壌や塩分を含む土壌でも生育する。初夏にクリーム色の花をつける |
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シベリアニレ
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Ulmus pumila
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15-18
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13.5-15
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折れやすい木なので、建物から離して植える |
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植物名
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学名
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樹高
m |
幅
m |
コメント
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アモルファ・カネスケンス
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Amorpha canescens
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0.6-0.9
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0.9-1.2
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銀灰色の茂みとなる、夏に紫色の花をつける。Amorpha fruticosaは緑色の葉群を持ち、3mにもなる |
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アルテミシア
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Artemisia spp.
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様々
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-
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多くは木質化する。灰緑色から銀色の茂みとなる。常緑のものもある |
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メギ
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Berberis thunbergii
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0.9-1.8
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0.9-1.5
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緑、黄色、紫色の葉の品種があり、共に小型の茂みになる。日陰に耐える |
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ムレスズメ
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Caragana spp.
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0.9-4.5
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-
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形状にはいくつかのタイプがある。C.microphyllus C.pygmaea は、矮性種でC.arborescens は高性種である。 |
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クリサンセマム
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Chrysothamnus spp
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0.6-1.5
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-
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白っぽい緑の茎に黄色や白の花を夏につける。塩類を含む土壌に耐性がある |
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コトネアスター
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Cotoneaster spp.
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0.15-3
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-
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多くの品種があり形状や樹高は品種によって変わる。ほとんどは光沢のある小さな葉を持ち、赤または黒い果実をつける |
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ヒッポファエ・ラムノイデス(サジー)
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Hippohae rhamnoides
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0.9-1.5
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1.8-2.4
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灰色がかった葉群。雌株は魅力的な赤からオレンジの実をつける |
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セイヨウビャクシン
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Juniperus spp.
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0.15-3
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-
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さまざまな高さ、茂みの色、質感の品種がある。いずれも排水の良い土壌が適している |
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キジムシロ
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Potentilla fruticosa
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0.3-1.2
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夏に白または黄色の目立つ花をつける。良い花を咲かせたい時は、十分な日照が必要である | |
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ヒコザクラ
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Prunus besseyi
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0.9-1.2
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1.2-1.5
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芳香のある白い花をつけ、黒い実は食用になる。排水の良い土壌のみ適している |
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バッファローベリー
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Shepherdia argentea
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3-4.5
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2.4-3
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銀色の葉 深紅色の実 |
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ユッカ
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Yucca spp.
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0.15-0.9
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0.3-0.9
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剣のような葉群とクリーム色の穂先に目立つピンクがかった花をつける。Y.baccata は大型で、広幅の緑葉をつけ、Y.glauca は、青みを帯びた葉をつける。Y.harrimaniae は矮性種である |
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