ゼリスケープ・ランドスケープは、"イングリッシュガーデン"のような、固有のスタイルを所有しませんが、次の7つの原則を満たしているという特徴があります。

＞＞ゼリスケープの歴史

　7つの原則　Guideline

ゼリスケープ・ランドスケープでは、「水保全」を盛り込んだ立案をし、設計を行います。新規開発、既存案件のリニューアル、規模の大小にかかわらず、環境条件、ゾーニング、植栽、灌水システム、雨水利用など多層的な視野をもった統合された計画を立てることが必要です。

土壌改良は、保水力、保肥力、良い根を育てる団粒構造を促進するために行います。例えば、保水性の少ない土壌には、有機質を混入することで、保水力も保肥力も高めることができます。土壌改良は、自生地の土壌を再現するつもりで行うと効果的です。

芝生を美しく保つには、まめな灌水と手入れが必要です。ゼリスケープでは、芝生を否定するのではなく、実用的な芝生エリアを計画をするよう勧めています。芝生が本当に必要か、他の植物でもいいのか、他のデザインでもいいのかを検討し、芝生に決めた場合、手入れのしやすさを考えて形と大きさを決め、環境に応じた芝草の種類を選びます。

必要とする量のみを灌水すると、植物は徒長することなくしっかりとした姿体を保つことができます。灌水は、植物の性質と季節、気温、日照、土壌の保水性、風当たりなど環境を十分に考慮した上で、量や時間帯を設定します。灌水システムは、その計画をプラン立案時に立てます。用途に応じた灌水器具の使い分け、設置後も定期的に見直します。

地域の気候にあった植物の選択します。これが、ストレスのない植物育成の第一条件です。そして、敷地をよく調べます。敷地内の植栽エリア毎の、年間を通じた日照、風当たり、保水排水をみきわめ、それぞれのエリアの水保全力の高低を予測し、植物の必要水分量の高低を照らし合わせて植物の配置をします。

土壌は、むきだしのままではなくマルチと呼ばれる材料で地表を被います。これをマルチングと言います。マルチングには、表面からの自然蒸発（蒸散）を抑制するだけでなく、雑草を防ぎ、土壌内の温度を一定にし、土壌の浸食をくい止める効果があります。マルチにはできるだけ有機質の材料を選ぶようにします。

どのような敷地の緑化であれ、維持管理は必要な作業です。
ゼリスケープガーデンは、上記の１−６の項目を実践することで、最小限のメンテナンスで、美観を維持することが可能になります。さらに、しっかりとしたメンテナンス計画を練り上げ、実践すれば効果的です。

■コロラドスプリングス共益局デモンストレーションガーデン
Colorado Springs Utilities Xeriscape Demonstration Garden
2855 Mesa Road, Colorado Springs, Colorado

■デンバーウォーターデモンストレーションガーデン
Denver Water Xeriscape Demonstration Garden
1600 w 12th Ave. , Denver, Colorado

■二和東二丁目ウォーターワイズ公園
千葉県船橋市二和東２丁目
2004.4撮影　最右下：2004.10撮影

■岡山ゼリスケープデモンストレーションガーデン

岡山市当新田90-7　（株）ワイズスケープ