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カナダ編
ブリティッシュコロンビア州バンクーバー市 




ウォーターワイズガーデン
中央通路の
耐乾性植物による植栽

 

団体事務所に設置の雨水タンク
手前は雨水ますのオブジェ
奥の看板には、
「Water wise Gardening」
の文字

今まで取り上げてきたカナダは、アメリカに次いで最もゼリスケープを推進している国のひとつといえる。アメリカに比べ比較的降水量が多く、元来緑資源が豊富だと思われているが、特に近年、ゼリスケープ=ウォーターワイズガーデンが注目を集め始めている。活動主体は、政府というよりは市レベルで、バンクーバー市の取り組みでは、市民に向けて節水を呼びかけ、3市共同で作られた外郭団体がウォーターワイズ・デモンストレーションガーデンを運営している。実際にそこを訪れてみたが、耐乾性植物の紹介、雨水タンクの設置と庭への灌水の雨水利用の呼びかけ、その他非水洗トイレ、コンポスト、ワーム・ビン*、ドリップ式灌水システムなど、アメリカ各地で展開されているウォーターワイズ・デモンストレーションガーデンに見られるものに準じた内容であった。連日山火事報道**がされ、市民もキャンプファイヤーが禁止されるなど、今年の異常気象ともいえる高温・乾燥が、市民の節水意識を高めているとは皮肉な結果とも言えるが、今、特に水が豊富だと思われている地域でもゼリスケープが広まっていく背景には、そんな気象環境も関係しているようだ。

注)
*ワーム・ビン:みみずが大量にはいったコンポスト容器
**山火事報道:BC州オカナガン市南部のケロウナ地区で起きた大火災。一時は風速80�H の風に煽られ、一分間に最高100mもの速さで燃え広がり、200戸以上の住宅を焼いて、クレッティエン首相による非常事態宣言が発動される程の大惨事となった。


プロジェクト実施団体
・City of Vancouver Waterworks Design, Engineering Services
・City Farmer Canada’s Office of Urban Agriculture
・Environment Canada Fraser River Action Plan

Water Conservation Program
http//: www.city.vancouver.bc.ca/engsvcs/watersewers/water/conservation/index.htm

取材/写真:平松宏城  構成:JXDA