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ゼリスケープに関わる商品・資材をクローズアップ。今何が流通し、何が求められるのか・・。
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■第2回 コンポスト          

健康な庭づくりにはよい土が欠かせない。どんな家庭にもかならず生ゴミは発生する。
化学肥料を使わずに、生ゴミをリサイクルし家庭で快適に有機栽培ができたら・・・。
ということで、今回は全国の市町村でも助成金制度が定着しつつある、家庭用コンポストについてまとめた。

[コンポストとは]
生ゴミや枯葉、雑草やなどの天然有機物をミミズや微生物などの力を借り分解されたものを言う。本来は森の中で自然に行われていることで、分解された無機化合物から構成される窒素やりん酸は植物の根より吸収され、一方「腐食」は、養分を保持して根の発達をを助け、微生物の育成にも貢献する。都市のせまい敷地空間の中では、スペースとスピード、メンテナンスなどが課題となる。

[コンポスト容器の種類]
大型バケツ状の容器のものと、機械加熱式のものとある。
大型バケツ状のものは、地上・埋め込み型と密閉式に分けられる。

地上・埋め込み型
底の開いたポリバケツ状の容器を一部、または全体を地中に埋め、水切りした生ゴミ、落ち葉、土などと交互に入れ、ときどきかき混ぜる。さらに生ゴミや土などの投入と攪拌を繰り返し、満杯になったら夏期は2〜3ヶ月、冬期4〜6ヶ月発酵させると完成する。地中に埋めたものは、容器がいっぱいになったら地中から引き抜き、新たな場所に設置できる。地上型のものは継続して使うには2個以上必要。

容量:家庭用では70�Pから230�P程度のものが主流だが、ポリバケツ、発泡スチロール、コンクリートブロック、木材などでも自分で製作することができる。
価格:5000円〜6500程度。市町村により助成金制度は、一基につき3000〜5000円あるいは、半額〜全額など。

密閉式
ベランダなどにも置けるタイプのもので、下から排水のためのコックがついている。容量が比較的小さく、通常生ゴミのみを入れるので、EMぼかし(EM菌を米ぬかやなどにいれて大量に増やしたもの)や培養されたみみずなどを入れ分解を促進する。2週間〜1ヶ月で堆肥が完成。

容量:15〜20�P程度
価格:2000円〜3200円程度
EMぼかし・・ 1�L500円〜800円程度(EM1号より自分で作成も可能)
みみずコンポスト・・ シマミミズなどが活躍する密閉型コンポスト。アメリカやオーストラリアでは各種販売されているが、日本では1万円前後から2万5千円程度で購入できる。
http://www.maple.or.jp/~shop/yukikaku/

機械加熱式
加熱・攪拌による「分解」または「乾燥」により、その日の内に生ゴミを処理する。数時間から数日で堆肥が完成すると言われているが、実際にはセルロース(繊維質)とタンパク質が分解された段階で、腐食にまでは至っていない。しかし、通常肥料として使用するには問題ないとされている。処理が早く、悪臭や虫などの問題がないのがメリットと言えるが、電化製品のため価格は比較的高い。

容量:1�L〜2.2�L/1日
価格:4万円〜10数万円 5〜6万円のものが主流。助成金は一般的に2万円程度

国内外のコンポスト事情
ごみのコンポスト化は、もちろん家庭に限ったことではなく企業における業務用堆肥化装置や、地域における共同堆肥場(堆肥塚)など集積的にも行われている。助成金については、多くの市町村で導入されているので、お住まいの地域で調べることをお勧めする。

また、欧米では国ぐるみで推進をしているので、参考にしてもらいたいと思う。
http://www.itc-ps.co.jp/seibunkai/shiryo/bc006.html

 

企画・文:森山晶子