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誰もが良い空間を作りたいと思っている。しかし思いだけでそれが実現しないのも事実である。そこで、「良い公共空間」を決定づけるポイントを4つ掲げ、それぞれについてどのようなことを指すのか、チェックリストの形でまとめてみた。既存の公共空間や公共空間の計画を分析し、良い空間を実現する手助けとして欲しい。
良い公共空間を作るポイントとはなにか
良い公共空間とは、驚くほどシンプルなものである。Project for Public Spacesというアメリカの団体は、1000カ所を越える公共空間を評価し、非公式なものを含めると1万カ所以上の公共空間の調査を行った結果、大規模なプラザから小規模な近隣公園にいたるまで、良い空間というものは、次の4つの重要なポイントを共有していることを発見した。
1.アクセスがしやすい。
敷地内の他重要な施設への動線が上手く設計されている
2.快適な空間で良いイメージとなる展望を示している
3.そこで行われる様々な活動に多くの人々が参加している
4.人々が一度だけではなく何度も足を運んで集うような、
社会性を持った場所である
これらは、私たちそれぞれが住んでいる地域の公共空間を評価し、より良い空間へ変換していくための指針となる。では、1.~4.についてより具体的に説明をする。
1.アクセス及び周辺部へのつながり(動線)
周辺部への動線を見れば、アクセスの良し悪しは容易に判断できる。良い空間の特徴は、到達しやすいこと、入りやすいこと、入ってからどこに行きたいかが分かりやすく示されていることである。その場で何が行われているのかを、近くからだけでなく遠くからも見通せることが望ましい。また、アクセスについては敷地境界も影響する。例えば、何もない壁沿いや空き地と比較すれば、道沿いに各種のショップが並んだ通りの方が人々の興味を引くし、一般的により安全である。さらに、アクセスのためのスペースとして、徒歩や公共交通機関で訪れる人への配慮がなされていること、自動車で来る人が多くても渋滞を引き起こさないだけの十分なスペースが確保されていること、も重要である。
アクセス容易度と周辺とのつながりの成否チェック
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その空間を良い空間とするには、4.はNO、それ以外はYESの答えが当てはまるように作られている必要がある。
2.快適さとイメージ
快適で誘い込まれるような場所ならば、成功した空間(良い空間)である。快適であると人々が感じるためには、安全で清潔で座ってくつろげる場所がなければならない。中でも、他は合格点であるにもかかわらず、座れる場所が十分にないことが大きな欠点となっている空間は想像以上に多い。四季を通じて様々な時間帯に、日なたあるいは日陰のいろいろな場所で、座ってくつろげる空間が数多く確保されていて、好きなところを選べることが、実は、人々が引きつけられる場所の要素として大きい。女性は自分たちが使用する公共空間に関して、より厳しい目で判断しているので、女性が数多くいる場所は一般的に良い空間であることが多い。
快適さとイメージを判断するためのチェック項目
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すべてYESの答えが望ましいのはいうまでもない。
3.利用度と利用法
公共空間の利用法を決めることは何よりも大切なことである。人々は何らかの目的があって公共空間にやってくる。逆に、面白いことがなく、来る意味を感じてもらえなければ、誰も訪れないままに終わってしまう。もし空間が現実にそうなっているのであれば、それは何かが間違っていることの証左である。運動場があれば年少の子どもたちが日中利用するだろうし、バスケットコートがあればもう少し大きな子どもたちが放課後集まってくる。バンドのコンサートを開催すれば、様々な人たちが夜にやってくるだろう。
利用度と利用方法を考えるためのチェック項目
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肯定的な答えが多いほど好ましく、また、3はいくつかを並行して行える空間構成となっていることが望ましい。
4.社会性
社会性は、空間の質を決める最も重要な要因で最も難しい要因である。ある公共空間が、人々のお気に入りの場所となり、皆が友達と会う場所としたり、近所の人と挨拶を交わし見知らぬ人と知り合える場所となれば、それは良い空間の成功事例である。
社会性を考えるためのチェック項目
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YESが多いことが好ましいが、NOである場合、なぜそうなるのか原因を分析することが必要である。



