○下水道

地盤に吸収されずに排水溝へ流れた雨水はどうなるのだろうか。
道路に降った雨は、道路の端にある「雨水ます」にすみやかに集められ、下水道管に流される。
下水道には、汚水と雨水をひとつの管で流す合流式と、汚水と雨水を別々の管で流し、雨水はそのまま河川等に流す分流式の二つの方式がある。
合流式は、下水道整備の初期に取り入れられた方式で、生活汚水と雨水を一本の下水管 で集めて処理するしくみであるが、大雨のとき、処分しきれない下水は直接川や海に放流されてしまう。これに対して汚水と雨水を別々の管に集め、雨水を直接川や海に放流し、汚水処理機能を安定させるために分流式への移行が進められているが、地下への大規模な雨水貯留管の設置や雨水浸透ますによる地下への浸透、一般住宅での雨の貯留や再利用、 市街地開発などにおける雨水の流出抑制なども進める必要がある。
参考資料:国土交通省都市地域整備局下水道部資料へ>

○上水道
一方上水道は、生活・工業用水を供給している。都市部の場合、その水源は、地下水の減少もあり近隣河川から確保ということが多い。
例えば、 東京都の場合、水道水の水源はほとんどが河川水で、地下水の比率は0.2%と低い割合になっている。
利根川・荒川水系が78%、多摩川水系から19%の取水されており、それには生活排水・工業排水を下水処理した水が放流された河川の水を、さらに浄化処理し水道水の水源としていることを意味する。
東京都には現在、水道局の計11か所の浄水場があり、1日696万m3の水道水をつくることができるが、都市化により水道水の使用が増えるほど、また地下水が減少するほど処理能力を上げる必要が出てくる。
地下水の確保のため、東京都のみならず都市部では、今後永続的な対策が必要とされている。

参考資料:東京都水道局の資料へ>